飲食店の話

飲食店の話。

僕は、飲食店を、どんなに食べログの点数がよかろうと、客が入っていようと、自分自身がどうだったか、美味しかったかで、判断する。まぁ、当然の話なのだが、昨今の人々の感性を見ていると必ずしもそうではないらしい。ただ、美味しさの基準は人それぞれだと思う。

味については、基本的に、舌が肥えすぎているので、美味い、と感じるお店は少数となる。また、行ってもいいか、の判断基準は、店の雰囲気、接客態度、客層で判断していると思う。

雰囲気や接客態度が悪くても、肉が美味しいので行く焼き肉屋は二か所ある。店の雰囲気や客層が、ちょっとアレな鉄板焼き屋があるが、そこは料理となにより、生ビールが美味いので行くお店がある。この三つのお店は、食べログでもそれほど点数は高くなく、ミシュランも来ていないだろうといったお店だ。僕らは基本的に飲むので、客単価は他の人の1.5倍以上はすると思う。

外食する機会が少なくなった、今、新規開拓が減って、グーグルマップのピンの数だけが増えていくばかりだ。そろそろ、消化する必要がある。新規開拓するには、お店の人との人間関係の構築も含まれるので、結構パワーがいるから、なかなか一歩を踏み出せないでいる。もう少し、仕事などが落ち着いたら再開してみよう。

 

今日は、久しぶりに醤油ラーメンが食べたくなり、とことこと歩いてお店に行った。できた当初は感動を覚えるおいしさだったが、時間が経つにつれ、美味しさが減少していっていたので少し足が遠のいていたのだった。久しぶりに行くと、なかなかの人入りである。コロナが落ち着いて、客足が戻ってきたようだ。いつものメニューを食券販売機で購入し、一人席に座る。どんどん客が来るなか、食券を渡す。しばらく、SMSなどで取引先とやり取りしていて気づかなかったが、後に来た隣の席の人が食べ終わって帰るところだった。おいおい、まだ来ていないぞ。しばらく様子を見ていたら、新規に入ってくる客の方が先に出ている気がする。店員に声をかけると、どうやら、食券をなくしたかなんかで、再度、注文を聞かれるという事態に。

若いころだったら怒っていただろうが、もう、良い大人だし、経済的にも恵まれている立場なので、怒りを発することはしなかったが、二度と来るかという気持ちにはなった。そして、注文していたものが来る。味が落ちていたため、その二度と来るかという気持ちは決意に変わった。クーポンを必死に配布するんであれば、客の入りの順番を覚え、注文どおりに出ているかどうかに注意を払ったほうがいいのでは、と思ってします。

僕はアラブ人ではないので、男尊女卑はしないが、いまどきの女性って謝らないよね。自分が悪いと思っていないよね。口だけだよね。若ければまだ許される、けど、少なくとも僕より年上なのだから、もう少し、トーンを下げたらと思いながら、クーポンをゴミ箱に捨てて帰った。二度と行かない。

 

幼少期から外食をしない家だったので、外食の特別観は日に日に上がっていく。社会人になりたてのころは、いちいち、自分のお金で好きなものを食べれる喜びを感じていた。それから、いろんなお店に行くことに楽しさを感じ、今や、一食一食の価値を高めることに嬉しさを感じているようになった。結果、飲食店に求めるものも高くなった気がする。そうなると困ったことが、期待値が高い分落胆も多くなって小難しいおっさんになっていくのである。

それでも良いお店は数多くある。(はず)そうしたお店を少しづつ見つけれればと思う。客層は、行ってみないとわからないし、行った日によって変わる、変数みたいなものだとは思うが、それでも、その飲食店独自の客層といったものは形成される。そして、客層は、店主の思想の表れだと思っている。店主ががさつだと、ガサツな人がある集まるし、几帳面だと、似たような人が集まる気がする。テンでバラバラといった飲食店はあまり見ないか。特に、ディナーなどの機会では。

どんな仕事でもそうだけれども、事業が成功するかどうかは人に掛かっていると思う。良い人と仕事ができればよいが、悪い人や愚鈍な人と仕事をすると、碌なことにならない。ストレスだけ余計にかかるだけ。でも、良い人を見つけることが一番大変なのである。良い人を見つけるには、自分自身が良い人になればよく、そこを目指して日々、生きている。

でも、良い悪いを見極めるには、本当に良いものと、悪いものの両方を見ないと、どれが良いものかの判断はつかない気がする。そういう意味で、たくさん行って、判断材料を蓄積するのは良いとも思う。毎月行っている和食屋さんがあるが、そこは一度、次はないかなと思った回があって、その次の機会のときに、感動するくらい美味しいものをいただいたので、それ以降、浮気もせず、毎月行っている。値段はそこそこ張るので、家計の負担にはなってしまうが、それが一つの楽しみとなっている。そうしたお店に出会えて通えることが、人生の一つの楽しみだろう。